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パスタのいろいろコラム

vol.29

2012年12月17日

 イタリア料理が日本で流行った要因に、麺料理があったからだと理由づける人がいます。うどん、そば、素麺にラーメンと、日本人はとかく麺が好きなようで、パスタという要素が強く印象づけられていたイタリア料理が日本人に受けるのもうなずけますね。

誰もが知っている通り、パスタはイタリアに古くからある素材。それを使って色んな料理が作られてきました。ただ、日本に限っていえば、国産スパゲッティが造られたのは1928年だとか。一般家庭で調理されるようになったのも1960年代半ば以降のようですね。

 和製パスタの代表格であるナポリタンの発祥は、横浜のニューグランドホテルだといわれています。入江茂忠総料理長が考案したそうですが、その入江さんが作っていたものは、今のものよりもう少し本格的なイタリア料理。トマトケチャップを用いず、トマトソースで作っていたそうです。昭和30年代に入り、国産スパゲッティができだし、その販売用モデルとして調理しやすいナポリタンが選ばれました。そんな要因から全国の喫茶店でこのメニューが広まっていったらしいのです。



 ところでパスタには、ロングパスタ、ショートパスタ、ラザニアなどの平状のものと、大きく3つに分類されています。その中には、さらに多くの種類が存在します。例えば、細めのスパゲッティは、スープ系のものやあっさりしたソースに合いますし、平べったいフィットチーネは、クリーム系やチーズ系のこってりしたソースとの相性が抜群です。また、リボン状になったファルファレは、ソースが乗りやすいという特徴を有しています。このようにそれぞれが色んな特徴を持っているので、料理によってうまく使い分けるのがいいでしょうね。



 パスタは、うどんのように塩が練り込まれていません。だから色んなソースに合わせやすいともいえます。一方、そのためにゆでる際に塩を入れねばなりません。塩を加える意味は、パスタの下味をつけるのと同時に塩によってパスタの旨みを引き出すためです。パスタをゆでる時にスプーン一杯ほどの塩を加える人がいますが、それは間違い。2Lの湯に対し、15〜20gの塩を加えると思っていてください。そのゆで汁は、吸い物よりしょっぱく、海水ほどしょっぱくない。そんな目安で考えるといいかもしれません。パスタのゆで時間は、袋に表示されていますが、ロングパスタならそれより1分短めにゆで、歯応えが残るアルデンテに仕上げると美味しくなります。片やショートパスタは、表示より1分長めにゆでるのがコツ。ショートパスタは、もともと歯応えがあるのでアルデンテにする必要はありません。「焼き野菜のパスタ サラダ仕立て」のレシピにも書いたようにフジッリをはじめとしたショートパスタは、時間がたっても伸びにくく、逆に冷めると締まる特徴を有しています。そのために1分長くゆでるのがいいのです。ちなみに今回の「魚介たっぷり!トマトクリームのスープスパゲッティ」では、ロングパスタを使っているのですが、土鍋で調理しているので、その余熱が入ることも考慮して、あえて1分短くゆでています。



 今回、パスタを主素材に4つの料理を提案しました。このように色んなものにアレンジがきくのもパスタ料理の特徴。皆さんもパスタを使っていろいろなメニューにチャレンジしてくださいね!

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