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色々な“一番”を隠し持つ、日本人になじみ深い野菜コラム

vol.19

2011年1月14日

 大根はアブラナ科ダイコン属の根菜で、日本人にとってはなじみの深い野菜のひとつです。その原産地については諸説ありますが、地中海沿岸から中央アジアだといわれていおります。民族の移動や交易などで西から東へと伝わってたそうです。日本には中国から伝わり、日本書紀には於朋泥(おほね、=おおね=大根)の表記があることから1300年前には既に渡来し、栽培されていたことがわかっています。中国から渡ってきた大根は主に白くて長い華南系が中心でしたが、赤や緑の華北系も各地に渡来して交配、分化を繰り返し、各地に多様な在来種を生みました。そんな大根の品種改良が一気に進んだのが江戸時代です。大きくて重い大根は長距離輸送に適さず、大消費地である江戸近郊での栽培が盛んになりました。そして練馬大根や三浦大根など現代にも残る品種が誕生したのです。江戸に来た各藩がそれを持ち帰り、地元で交配がなされ、100種以上の地大根が誕生しました。
 
 江戸期において一般庶民は白米を食べるようになっており、精米の際に大量に出る米ぬかを用いて干した大根を漬け、たくあん漬けを作っていました。精米によって失われたビタミンB群を米ぬかを使ったたくあん漬けから摂るという、合理的、かつ大根の保存性を高めるサイクルがあったのです。
 大根は郷土色豊かな野菜でしたが、1970年代にタキイ種苗から「青首大根」が発売されると病気に対する耐性の高さ、全体が一様に太くなる見た目のよさと引き抜きやすい収獲のしやすさから全国的に広がりました。その陰で、かつては100種以上を数えていた在来種の地大根はどんどんと数を減らしていきました。しかし現在ではスローフード運動などもあり、各地の在来種の地大根も見直され、それぞれの特性を生かした売込みがなされています。
 
 ところで、大根はどこの部分が大きくなったものだと思いますか?大根だから根だろうって思いがちですが、実は、大根は上半分は茎(胚軸)にあたり、下半分が根の肥大したものなのです。青首大根なら、緑色の部分が茎で、白くて、細い根がちょろちょろと出て穴が開いている辺りからが根になります。蕪は何となく似ていますが、白くて丸いのは茎の太ったもので、下にちょろんと生えている部分が根になるようです。 
 2004年現在で大根は年間収穫高162万tと、国産野菜の中で1位になっています。ただそれも40年前の数字と比べると60%ほどにしか過ぎず、栽培農家の高齢化や消費者の野菜離れの影響がここにも表れています。

日本には2つの世界一の大根があるのを知っているでしょうか。
 そのひとつは守口大根で、直径2~3㎝ながら、120~130㎝の長さがあり、長い物では180㎝を超えるものも。守口大根はその名から判るように、もともとは大阪府守口市あたりが原産地でしたが、今やその主産地は愛知県の扶桑町に変わっています。守口大根は生で食べるとかすかに苦味があるので、主に粕漬けである守口漬けにして食されます。
 もうひとつの世界一は桜島大根です。こちらはその重さが世界一で、31.1Kgの桜島大根はギネスブックにも載っている公式記録です。桜島大根は肉質が緻密で柔らか、生でも煮ても干しても漬け物にしても美味しいと言う、オールマイティな大根です。温暖な気候と桜島の火山灰ではぐくまれた旨さです。鹿児島でも、桜島産の桜島大根は、市場で別格に扱われるそうです。

 さて、次に美味しい大根の選び方を。まず、大根の肌に張りがあり、みずみずしく、持つとどっしりとしているもの。葉が付いている場合は葉もピンとしているものがいいでしょう。葉が切り落とされている場合は、その切り口がみずみずしいものが新鮮です。また、大根から出ている細い根の穴が、きれいに縦に一列になっているほど美味しいといわれています。
 
 保存方法は、葉付きのものは水分がどんどん葉に取られるので、葉の付いている茎の根元の部分から切り落としてしまうのが一番。そしてピッタリとラップをして水分の蒸発を防ぎ、冷蔵庫で保管すると、みずみずしい大根が楽しめます。

 大根は葉に近い方が甘味が強く、先端に近づくほど辛味が増します。そのため、大根おろしや煮物には上の方を。下の方は漬け物や炒め物、切り干し大根に向いています。
 どんな食材とも相性よく、主張の少ない大根で、今日はどんなレシピを試してみましょうか。 

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