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栄養豊富で旨みたっぷりのきのこ。どれがお好み?コラム

vol.48

2016年8月31日

しいたけ、舞茸、しめじなどきのこにはたくさんの種類があります。きのこの種類は約6000種とも言われており、その中で確認できる範囲での食用きのこは200種類もあるのだそうです。これは神戸・東灘区にある日本料理店「さかばやし」の店長・幸徳伸也さんから聞いた話。幸徳さんは、山を歩いている時にあったきのこを見て、「これは食べられるきのこなのだろうか?」と不思議に思ったことからきのこへの興味が沸々と湧き、今では周囲の人にきのこ博士と呼ばれるくらいにきのこに精通しています。幸徳さんによると、「あまり知られていませんが、山できのこが自生するピーク、いわゆる旬は7月中旬頃、つまり夏なのです。しかし、食べて美味しいきのこがよく採れるのが秋なので、きのこの旬は秋というふうに思われています」とのこと。

そんな幸徳さんが好きなきのこは、「山で自生するきのこでは、ムキタケや香茸(こうたけ)。一般的にスーパーなどで販売はされていないので知らない人も多いかもしれませんが、きのこ狩りをする人の間では知名度の高いきのこです。ムキタケは鍋にして、香茸は炊き込みご飯にして食べるのがオススメです」と話してくれました。また、スーパーなどで売っているきのこのお気に入りはぶなしめじだそうで、焼いたり炒めたりしても食べやすいのが気に入っているのだそう。

しめじやしいたけを始めとするきのこ類はハリのあるものが新鮮。通常、きのこ類はビニールに入って販売されています。家で保存する時はそのまま冷蔵庫に入れてもいいのですが、紙袋に移し代えてから冷蔵庫で保存するのがオススメと幸徳さんは話します。理由は、そうすることで、適度な水分を保つことができるからです。さらに、長期間保存する場合は冷凍保存を。しいたけなら適当な薄切りにし、しめじやえのき茸といったきのこなら食べやすい大きさに手でほぐしてからチャック付きの保存袋に入れて冷凍します。この方法で好きなきのこを数種類混ぜ合わせ、オリジナルの冷凍きのこミックスを作っておけば、凍ったままスープや炒め物に使うことができてとても便利です。

きのこといえば豊富な旨み成分を有していることが知られています。しいたけにはグアニル酸が多く含まれており、これは加熱することで旨みと香りがより一層際立ちます。干ししいたけは生のしいたけよりも旨みや香りが強いのが特徴。これは、干すことで香り成分が増えるからだそう。その他、舞茸やしめじ、えのき茸などにも豊富なアミノ酸が含まれているので、旨みがたっぷりです。また、きのこはヘルシーで栄養価が高いことも忘れてはいけません。一般的なきのこ類のカロリーは100gで約20kcal前後と低カロリーの食材です。しいたけにはエルゴステロールという成分が多く含まれています。これは紫外線に当たることでビタミンDに変化する成分で、カルシウムといっしょに摂ると骨粗しょう症の予防に役立つそうです。この成分は生しいたけに多いので、食べる1〜2時間前に天日干しにしてから調理すると、栄養価がグンとアップします。独特の食感と香りのある舞茸は、ビタミンB群を始めとするビタミン類とミネラルを多く含みます。特に免疫力アップに役立つβ-グルカンという成分を豊富に含んでおり、近年注目されています。さらにきのこには多くの食物繊維が含まれているので、便秘解消やコレステロール値の低下などに有効なので、健康な体づくりには欠かせない食材のひとつといえます。

そんなきのこを美味しく味わうために欠かせない下処理が水洗いをしないこと。きのこの魅力のひとつである香りが水洗いをすることによって、減少してしまうのを防ぐためです。とはいっても、きのこには土や汚れが結構ついているので、水で濡らしたふきんを堅く絞り、それできのこを丁寧に拭いて汚れを落としましょう。どうしても汚れが気になって水洗いをしたい場合は、ボウルなどに水を張ってその中にきのこを入れてさっとくぐらせる程度に洗うのがオススメです。

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