寒くなったら美味しさも本番。冬に欠かせない野菜「白菜」コラム
vol.7
2008年12月1日
寒くなって霜にあたるにつれて甘味を増し、美味しくなってくる白菜。冬の食材として漬物や煮物、鍋物に欠かすことのできない野菜です。白菜の故郷は中国北部だと考えられています。菜の花、大根などと同じアブラナ科に属していて、いつも目にしているキュッと巻いた結球型のほか、下半分だけが巻いた半結球タイプを日本では白菜と呼んでいます。しかし原産地の中国では、結球しないタイプもあるようです。
白菜が日本に入ってきたのは明治の初めで、清(中国)の政府から種を寄贈され、名古屋のあたりで栽培したのが初めとの記録が残っています。この、白菜が全国的に食べられるようになるのは意外にも新しく、昭和の御世になってから。日清戦争の時に中国へ行った兵士たちが現地で白菜を食してその味を覚え、帰国後に日本各地で食べられるようになったと言われています。
白菜を買う時は、持った時にずっしりとした重量感があって、巻きがグッと締まっている、根元の切り口が変色していないものを選びましょう。半分や1/4にカットされた白菜の場合は、切り口が盛り上がっていないものが新鮮です。ちなみに白菜は収穫された後も成長を続けるので、カットされてから時間が経つと切り口が盛り上がってしまうのです。
丸のままの白菜は、外側の葉から外して使い、残りは新聞紙などにくるんでビニール袋に入れ、冷蔵庫で保存するとよいでしょう。カットされた白菜は、できるだけ早く使い切りましょう。
最近はサラダに入れたり、イタリアンやフレンチにも白菜を使ったメニューが出ています。今までの「白菜は鍋!」的な考えから一歩踏み出してみると、きっと新しい味わいの世界が広がっていますよ。