サントリー レシピッタ -あなたにぴったり、お酒に合うかんたんレシピ-

植物性脂質にタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含むスーパー・ヘルシーフードコラム

vol.42

2015年2月4日

 皆さんは、日常の生活でどれくらい豆を食べていますか?少し前までは様々な煮豆が食卓に上っていたようですが、最近は炊く人も少なくなっているようです。豆は人類が農耕生活を始めた紀元前7000年頃からすでに麦などとともに栽培され始めていました。レンズ豆やえんどう豆がメソポタミアからエジプトなどで栽培されていたそうです。1922年にエジプトのツタンカーメン王の墓から見つかったえんどう豆は、ツタンカーメンのえんどう豆として、今は世界各国で栽培されています。日本でよく食べられている大豆は、紀元前3000円頃には中国で作られていたもので、日本には弥生時代に入って来たようです。豆に関する記述が日本書紀や古事記にもあるのだとか。大豆は茹でただけでは特有の匂いがあり、消化も悪いことから、潰して豆腐にしたり、発酵させて納豆にしたりといった工夫がされました。しかし、そういった利用方法が発達しなかったヨーロッパなどには、残念ながら大豆は普及しなかったのです。一方、小豆は東北アジアが原産で、アジア以外ではあまり食べられていません。いんげん豆はアメリカが原産で、スペイン人によって16世紀にヨーロッパに持ち帰られて広がり、今や世界で一番食用にされている豆となっています。

豆といっても、大豆といんげん豆では見た目だけでなく、ずい分と味や食感が違います。それは、大豆は脂質が主な成分なのと、いんげん豆はでんぷん質が主な成分であることの違いによるもの。大豆は植物性脂質とタンパク質に富む「畑の肉」とも呼ばれる一方で、いんげん豆はでんぷん質とタンパク質に富んでいるのです。そして、どちらにしても共通しているのが、ビタミンやミネラルに富み、身体の機能を整え、ダイエットにも向いているヘルシーフードであるという点です。
豆が健康にいいとわかっても、乾燥した豆を料理するのはなんだか面倒そう。お正月に欠かせない黒豆の名産地・兵庫県篠山市のJA丹波ささやまによると、「黒豆を炊くのは特に簡単で、好みの煮汁を準備したら、そこに洗った黒豆を一晩浸けて、翌日そのまま火にかけてください。豆を躍らせないように紙などの落し蓋をして、柔らかくなるまで煮たら、そのまま冷ませば出来上がりです。簡単でしょう」とのことでした。煮炊きのできるストーブがあれば、そこに鍋をかけて煮汁がなくならないようにさえ気をつけさえすればできるとのことなので、忙しい時こそ作りたい料理だと、簡単にできる方法を教えてもらいました。そうはいっても、煮炊きできるストーブがない場合は、圧力鍋や保温鍋などを使う方法もと突っ込むと、「もっと気軽に食べたいなら、さっと洗った黒豆をそのままお米の上に載せて、いっしょに炊飯してください。するとご飯がほんのり紫色に染まって、行楽時の弁当やおもてなし料理にもピッタリですよ」とさらなる技も伝授してくれました。
いんげん豆の系統は、でんぷん質が含まれるのでどうしても水分を吸わせないといけないのですが、これも保温性の高い水筒や魔法瓶に豆を半分以下ぐらい入れ、熱湯を注いで密封したら2時間ほどで戻りますし、小豆やレンズ豆なら戻す手間もなく、そのまますぐに調理に取り掛かれます。
手軽な方法を使って戻した豆を使って調理するのがいいでしょう。今回のレシピも参考にしながら、食生活に取り入れて、ワンランク上の美容と健康を目指してみてはいかがでしょう。

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